「たるみ」について

たるみの原因

脂肪を吸引すると、筋肉と皮膚の間を占めていた脂肪細胞が少なくなるわけですから、皮膚にハリがなくなったと感じることがあります。皮膚がつまめるので、取り残しと感じる人も少なくありません。
ただ、こうした症状は一時的なものとお考えください。多くの場合、皮膚にもともと備わる伸縮性を損なわないように手術が行われるので、時間とともに引き締まってくるのが一般的です。

たるみやすいのはどんな時?

たるみやすいケースは主に2パターン考えられます。

大量の脂肪を除去した時

もともと大量の皮下脂肪を抱えていて、それらを一気に除去した場合、伸びきった皮膚が収縮しきれずにたるむことがあります。皮膚にはある程度の伸縮機能はありますが、限度を超えると綺麗に引き締まらなくなるのです。
ご状態から考えて、もしご希望通りに脂肪吸引したら明らかにたるみが出そうだという場合は、あえて少ない量の吸引をご提案することもあります。

高齢の方の場合

皮膚の伸縮性は真皮層の線維成分の働きによって決まってきます。線維成分の代表格は、皆さんもご存知のコラーゲンです。この線維質は歳を重ねるにつれて減少していくので、それに伴って伸縮性も失われていきます。
加えて、皮膚の新陳代謝も衰えてきますので、こうしたこともたるみやすさに影響します。

たるんでしまう原因は何か?

たるみが残ってしまう原因は、主に2つあります。
皮膚が引き締まることができる限界を超えて大量の脂肪を除去してしまうことと、線維組織を傷つけながら脂肪吸引してしまうことです。

前者は担当の医師とコミュニケーションをしっかりとることで回避できます。「とにかく取れるだけ脂肪を取ってほしい」といった感じで強引なオーダーをしてしまうのは危険です。そうした場合のリスクについても十分に理解した上で、どういう方法を選択することがあなたの悩みの解決につながるのかを冷静に判断すれば大丈夫です。

後者は医師の技量を見極めることが重要です。脂肪吸引の経験が豊富か、脂肪吸引に詳しいか、過去の症例の仕上がりは美しいか、口コミの内容はどうかといったことを、ネットやカウンセリングを通じて実際に確かめながら選択するようにしてください。カウンセリングは、少なくとも2箇所以上行って比較されることおおすすめします。

たるみを緩和するセルフケア

たるみは皮膚の真皮組織が欠如することによって起こる、一般的に言う「ハリ」のない状態で、その度合いは、加齢による肌の衰えも関係します。
マッサージを始めとする適度な外的刺激や、保湿を高めて肌を活性化させましょう。

たるみにくくする手術のポイントは?

脂肪の周辺組織を傷つけないことが重要

「たるませない」ということは、逆の言い方をすれば「しっかり引き締める」ということになります。つまり、術後に引き締め効果が得られるように吸引する必要があるということです。
そのためには、脂肪の周辺にある線維組織を傷つけないということがポイントになります。引き締め効果は、残った線維組織が収縮することで得られるからです。

たるみにくい脂肪吸引術は?

線維組織を傷つたり断裂させずに脂肪を除去できる方法として最もポピュラーなのが、ベイザー脂肪吸引など、超音波で脂肪を液状化しながら吸引していく方法です。この他には、アキーセル脂肪吸引など、振動で脂肪をほぐしながら吸引する方法もあります。

ベイザー脂肪吸引の仕組み
ベイザー脂肪吸引のメカニズム

3カ月以上経過しても治らなかったら…

脂肪吸引の引き締め効果が期待できるのは術後3カ月なので、もしそれ以降にたるみが残っている場合は、主治医と相談の上、何らかの対処を検討されても良いかもしれません。
軽度のたるみなら自然に治ることもありますが、その際には保湿ケアをしっかり行ってください。
中等度のたるみには、お肌の深いところから内側をギュッと引き締めるサーミタイトや、より低侵襲に強力な引き締め効果が期待できるレヌビオンなどの施術が奏功することがあります。
重度の場合は、たるみの切除手術が必要となります。

 

「たるみ」に関するお悩み相談

高齢で脂肪吸引を受けると、術部はたるんでしまいますか?

高齢の方の脂肪吸引は一般的に若い方よりもたるみやすいと言われていますが、方法によってある程度回避することができます。

高齢の方がたるみやすいのは、繊維成分であるコラーゲンの減少により皮膚の伸縮性が失われるからです。しかし、ベイザー脂肪吸引のように皮膚にもともと備わる伸縮性を損なわないような方法で脂肪吸引を行えば、ある程度引き締めることは可能です。セルフケアとして、マッサージなどで外的刺激を与えたり、保湿を高めて肌を活性化させたりすることで、たるみを緩和することもできます。とは言え、収縮できないほどの大量の脂肪を除去することでたるみが残ってしまうことは起こりえます。施術の際は、効果だけでなくリスクについても十分に理解するよう医師としっかりコミュニケーションをとることが大切です。

20年前に受けた脂肪吸引後のたるみがひどいです

手術直後でかつ軽度のたるみであれば、保湿などのセルフケアで回復することはありますが、長い月日が経過しているのであればクリニックでの施術をご検討ください。

脂肪吸引後のたるみには、いくつかの治療法があります。重度のたるみであれば皮膚切除などの手術が必要です。しかしたるみの状態によっては、傷跡を最小限に抑え、タイトニング効果も高いサーミタイトやレヌビオンといった治療法もございます。一度クリニックに相談し、より最適なたるみ除去をご選択ください。

術後のたるみは、皮膚のコンディションや脂肪量など患者側の身体の状態が影響するのですか?

お身体のご状態は大きな要因ですが、吸引技術でカバーすることも可能です。

そのひとつにスーパーフィッシャルリポサクション技術があります。スーパーフィッシャルとは脂肪層の極めて浅い皮膚に近い部分を指し、この部分に脂肪が残っていると皮膚は収縮することができません。これらを根こそぎ除去できるのがスーパーフィッシャルリポサクション技術です。お身体の状態に不安がある場合でも、こういった吸引技術を駆使すれば、術後のたるみがのこらない可能性もあります。一度、クリニックに相談してみるとよいでしょう。

脂肪吸引完成までのタイムライン